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小雪初候   虹蔵不見[にじかくれてみえず]

「山鹿灯籠祈りの燈火」展

2020年11月22日更新
山鹿エリア

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【「山鹿灯籠祈りの燈火」展・島田美術館で開催中】
熊本市西区の島崎にある島田美術館で「山鹿灯籠祈りの燈火」展が開催されています。
同展の主催は山鹿灯籠振興会。
島田美術館の展示スペースをふんだんに使った展示です。
門から入って右側のギャラリーの一番奥は唐人町にあった森本商店(森本襖表具材料店)の一部を移築したスペース。
金灯籠や古代灯籠が優しい光を放っています。
古代灯籠は金灯籠の網目の部分に模様を施した和紙が貼ってあり、より柔らかな印象です。
台座まで含めて灯るあかりは、優しくも端正な灯籠の姿を見せてくれます。
金紙を多用した金灯籠、古代灯籠がこの場に展示されているのには訳がありました。
山鹿灯籠の材料となる金紙や土台部分を表現する紙は、唐人町通りにあった森本商店から購入されていたそうです。
そこで、同遺構の「ばったり床几」(壁の一部が外に倒れ商品を並べたり腰かけたりできる町家商店特有のしかけ)から奥の商店内部までを金灯籠・古代灯籠の展示スペースにされていました。
まるで先代、先々代の時代まで遡るような、懐かしい雰囲気が漂います。
また、ギャラリーに入ってすぐのスペースには奉納灯籠の「神輿」が展示されています。
1486年に紙灯籠が奉納されたことで山鹿灯籠の歴史が始まったといいます。
いま、山鹿灯籠は千人灯籠踊りの金灯籠が有名ですが、その昔から神社に奉納する神事の奉納物として、宮造り・座敷造りなどの灯籠が造られてきました。
奉納のとき、灯籠を載せたこの神輿が各町や団体の方々に担がれて神社に向かいます。
今年(2020年)はコロナ禍で山鹿灯籠祭りが開催されませんでしたが、それでも27基の奉納灯籠が製作され、奉納行事が執り行われました。
そのほかこのギャラリーでは、山鹿市の中心にある山鹿灯籠民芸館に保管されている貴重な資料が展示されています。
その隣の土蔵のギャラリーでは新作の山鹿灯籠アイテムの展示。
人気のモビールや祝いを表す品々は背筋が伸びるような心地よさを感じさせてくれます。
メインのギャラリーの方では、これまでの歴史や作品、そして壁一面に貼られた山鹿灯籠のパーツ展示、灯籠師の作業場(再現)など、山鹿灯籠の世界を理解する展示が展開されていました。
島田美術館で開催されている「山鹿灯籠祈りの燈火」は11月29日(日)までの開催。
ふだん熊本市内ではみられない展示も多く、見応えがあります。
設営の最中に取材させていただいたのですが、山鹿灯籠にかける若い方々の熱気のすごさを感じました。
期間中は山鹿灯籠師の方も在廊されたりしているようです。
面白いお話も伺えると思います。
ぜひ、この機会に。
会場:島田美術館 熊本市西区島崎4−5−28
入場:無料
公開:11月29日(日)まで
   10:00〜17:00(最終日は16:00まで)
   ※火曜日休館
▶︎島田美術館Facebook

https://www.facebook.com/events/713005442632284(別窓リンク)


▶︎ヤマノテFacebook

https://www.facebook.com/yamanote(別窓リンク)


2020年11月22日 
山鹿灯籠祈りの燈火in 島田美術館
立冬×熊本・山鹿の紙工品

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