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白露初候   草露白[くさのつゆしろし]

開館から20年を迎えた熊本市現代美術館では現在、開館20周年展「Our Attitudes」が開催されています

2022年9月10日更新
【キュレーター】浦 ひとみ 熊本エリア

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熊本市現代美術館へ入り、正面をまっすぐ進むと左手に井手宣通記念ギャラリー、右手にギャラリーⅢがあります。
現在、井手宣通記念ギャラリーとギャラリーⅢで開館20周年展「Our Attitudes」が開催されています。
井手 宣通氏は、熊本県上益城郡御船町出身の
日本の具象絵画を特徴とする洋画家です。
井手氏が亡くなられた後、井手氏のご家族が熊本市に井手氏の作品を寄贈された事が熊本市現代美術館誕生のきっかけと言われています。
入口近くで流れる作家インタビューでは、
それぞれの作家の制作についてのこだわりやその作家の記憶に残る熊本市現代美術館で開催された展覧会などが語られています。
開館記念として開催された講演会で、
アーティストの横尾忠則さんと当時の現代美術館開設準備室の学芸課長であり、
後に初代館長田中直人氏の死去に伴い2代目の館長となられた南嶌宏氏との対談を聞いて、
「美術には大きな地図や物差しがある」と感じ、背中を押されたと語るアーティスト。
また、通学していた高校へ指導へ来たアーティストの学校以外で見たのは現代美術館であり、自己変容という手法で表現するアーティスト。
また、ルーツや故郷で見た風景から人の営みに関心を寄せ、人々の想いを映し出す器としての偶像を表現するアーティスト。
夢を抱き都会へ旅立ち、一時は夢に近づいたかと思えた中、不況や東日本大震災に遭遇し、熊本へ帰郷。様々な仕事を経験し、再び絵筆を握り新たな出会いもあり、再びアーティストとなった人。
同じ時期、同じ熊本県内に生を受けたとはいえ、その道のりは様々。
同じ熊本のアーティスト、画家の大先輩である井手宣通氏の名前のついた井手宣通記念ギャラリー+ギャラリーⅢでの開催に運命めいたものも感じます。
2002年の開館当時、学芸課長を務められていた南嶌宏氏は、「美術館活動はそれ自体が成長・拡大していく終わりのない運動体」と語られています。
その日から20年。今回、展示されているアーティストの多くは県外、海外で活動されています。
現在、熊本市現代美術館で開催されています「ひびのこづえ展」のアーティストである
ひびのこづえさんが先日、全国放送に出演された際、「コスチュームアーティストになりたい娘へのアドバイスを」と視聴者からのメールに「良い友達がいるところ。人との出会いが財産」と話をされています。
講演会で背中を押された事も、あるいは大学での教授との出会い、人々の想いに心をはせる、あるいは才能を見い出してくれた人との出会いもまた、人との出会い。
それぞれの出会いによって生まれた作品もまた、前述の成長・拡大していく終わりのない運動体なのかもしれないと思います。
熊本市現代美術館
https://www.camk.jp/exhibition/#now
ギャラリーⅢ・井手宣通記念ギャラリー
G3-Vol.146
熊本市現代美術館開館20周年記念
Our Attitudes
2022.8.28(日)~2022.10.30(日)

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