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立秋次候   寒蝉鳴[ひぐらしなく]

小堀流踏水術

2023年8月12日更新
【キュレーター】小堀俊夫 熊本エリア

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昨日、熊本県立濟々黌高等学校のプールで令和5年度「小堀流踏水術先師祭」が執り行われました。例年は8月12日にアクアドームで行われるのですが、今年はアクアドームで世界マスターズ水泳選手権大会が開催されているため、日時と会場が変更となったものです。
台風一過の青空のもと、熊本や京都、東京で鍛錬されている泳者約40名が日頃の練習の成果を披露されました。
「小堀流踏水術」18世紀半ばに成立し、肥後細川藩の歴代藩主が武芸として推奨した古式泳法で、「踏水術」の名の通り、水を踏む動きにより体を垂直に保つ立游が特徴です。両手を自由に使えるため、泳ぎながらの剣術や鉄炮を放つなど様々な技が可能です。「御前游」は殿様の前で優雅に泳ぐ泳法で、重さ10キロ以上もある甲冑を身に着けた「甲冑御前游」が先師祭の最大の見どころです。
毎年夏季にアクアドームで、それ以外の季節には熊本市総合体育館のプールで講習会等を開き普及に努めていますが、残念ながら受講者数は伸び悩んでいるのが現状のようす。熊本県指定重要無形文化財である小堀流踏水術は、千利休の精神・作法を熊本で伝承している茶道肥後古流と共に細川家縁の熊本独自の伝統文化。この貴重な文化を後世に繋いでいくため、特に若い世代受講者が増えてくれることを望んでやみません。

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